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2017年に人間に発見されてから少し話題になっていたオウムアムア。

この記事にあるように天体観測史上初となる太陽系外から飛来した恒星間天体である。

この天体は謎だらけだった。
回転しながら飛んでいくオウムアムアは、なぜか重力では説明できない力で加速していた。
細長い葉巻のような形であることもわかった。

太陽系の天体には見られない形状だ。

長さ約400メートルの細長い形。

非常に高速で移動する葉巻型の天体を、ハーバード大学教授で物理学者のアヴィ・ローブ博士が、地球外生命体を示すものであると持論を述べ、話題を集めているね。

輝度と反射率の観測結果から、オウムアムアは葉巻のような細長い形をしていると推測されている。

ローブ博士は、新著の中で、オウムアムアは実は葉巻型ではなく、厚さ1ミリ以下の円盤状であり、地球外生命体による太陽帆ではなはいかと仮説を立てた。

太陽帆とは、太陽から発せられる光を反射し推進力に変える装置のことで、2010年にJAXAが太陽帆で惑星間飛行できることを実証している。



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スティーブン・ホーキング博士らとステージに立つ物理学者アヴィ・ローブ(右)



【オウムアムアの謎】

・小惑星だとすれば、彗星のような奇妙な軌道を描いているのはなぜなのか?

・もし彗星だとすれば、なぜ尾がないのか?つまり、彗星のようなガスの噴射がないのか?

・小惑星や彗星にしては動きが速すぎ、軌道も奇妙


オウムアムアが高度なテクノロジーだとしても人間がそれを認識できない理由として、ローブ博士は米ニューヨーク・ポストに対し、


「原始人が携帯電話を見たら、どうなるだろうか? これまでの人生で石ころしか見たことがなかったら、ピカピカした石ころだと思うのではないだろうか」


と述べている。

オウムアムアは、太陽系に入った後に加速し、太陽を通過した。
この加速は、重力の影響から当然のことだと考えられている。

しかし、通常は太陽から離れるにつれスピードが落ちるものだが、オウムアムアは加速を続けたとされている。

ローブ博士はこれを、「まるで推進システムが搭載されているかのようだ」と感じたという。


ちなみにオウムアムアは、ハワイ語で「最初の使者」という意味だ。

この頭の良い博士たちも一目置く物体。

答がなんであれ、「信じることにコミットする」ことが現実への第一歩だ。

人間にはその能力が備わっている。


故・カール・セーガン博士は言った。

「人類の知見の限界を誰が設定できるというのでしょう? “人知を超えている”というのは、想像力の深刻な機能停止です。知らないこと? そんなものはとんでもなくたくさんあります。みな、それは分かっているはずです」


セーガンは天文学者であり、宇宙探査機ヴォイジャーに搭載した「ゴールデン・レコード」の製作者として宇宙人に向けたメッセージをつくった人物だ。


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ゴールデンレコードに記録されたのは地球で生まれた音楽・画像の情報。

地球外知的生命体に向けて人類の文明の記録を伝えるという壮大な目的のために作り出されたゴールデンレコード
は、ボイジャー号とともに宇宙へと飛び出し、今なお宇宙空間を進み続けています。



なんだろう、嘘はよくないし、結果を確かめることも簡単じゃない。

それでもオウムアムアに多くの人が注目していることは確かだ。

オウムアムアが宇宙船であれ、彗星であれ、どちらにせよ両方石ころだ。

iPhoneだってただの石、それでも喋る石だ。

リモコンやパソコンだって元を辿れば石から出来ている。

石って概念が時代とともに広くなっていく頃には、宇宙船の存在も認められるだろう。