夏ドッグです。

海に花火に蝉のBGM、夏の匂いと高揚感で犬も人間もみんなが虜!

それが夏です。

そんな夏の代名詞に「祭」があります。



「祭」・・・それは神的な何かであり、熱的な何かを生み出す(Inupedia参照)


世界中で行われるものですが、日本では特に夏の印象が強いですよね。

今日はそんな祭の中でも一般的にあまり知られていない「奇祭」を特集しました。

普通の祭に飽きた人、これを見て現地で参加されてみてはいかがでしょうか?




1.ボゼ祭り|悪石島(鹿児島県)
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【開催期間】旧暦の7月16日(令和4年は8月13日)




ユネスコ無形文化遺産に登録されている十島村・悪石島のボゼ祭。
若者が赤土と墨で塗られた異形の面を被り、ビロウの葉の腰蓑を巻き、手首や足にシュロの皮をあててボゼに扮し、手には男根を模したボゼマラという長い棒を持って歩く奇祭。

午後になると島内の聖地と呼ばれる広場から3体のボゼが太鼓の音とともに出発する。

主に女子供を追い回し、子供達は異様な姿に悲鳴をあげて逃げ惑い、辺りは笑い声と叫び声につつまれ騒然となる。

言うまでもなく泣き出す子供もいる。


悪霊祓いの利益、女性は子宝に恵まれるという目的があるらしいです。

秋田のなまはげ的なイメージだろうか。

離れた地域でも似たような祭があることに日本の歴史を感じるが、実はヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアでも似た格好・目的のこういった「悪魔払い」的なノリの祭があるのが不思議だ。


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ヨーロッパ版なまはげクランプス










2.アカマタ・クロマタ|新城島(沖縄県)
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【開催期間】旧暦の6月(開催日時不明)


島の人口は15人前後。
他の島民は西表島や石垣島に移り住んでいるのが多いのですが、この祭りの際には300人以上もの住民が集まってくるそうです。

定期船は運航していないため、旅行社やダイビングショップのツアーに参加する必要があります。

昔ながらの生活を守り続けている新城島は、島の住人以外は立ち入ることのできない場所も多い神秘の島です。


そんな新城島では年に1度、秘祭を行なっています。

「アカマタ・クロマタ」

秘祭中の秘祭ともいうべきだろうか。

実施するのは地区住民のなかで資格を持つ者に限られていて。その他の者にはその一部しか公開されない。

噂によると「神おろし」がメインイベントのようだ。


昭和43年には波照間島から祭を見に来た部外者を島民が集団暴行する事件も起きている。

写真・ビデオ撮影や口外も禁じられているため、祭の内容については誰もわからない。

アカマタ・クロマタは来訪神であるため、ボゼやなまはげのように他の地域でも見られる繁栄を祈る祭ではあるのだろう。

残念ながらアカマタ・クロマタについては、その姿が分かる写真やイラストはもちろん、文字にも一切残っていません。

もちろんSNSやYouTubeでも記録は0(ゼロ)です。


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※どこからか流れたクロマタ・アカマタの写真とされるもの



分かっていることは、この島にあるジュゴンを祀った「人魚神社」が関係しているのでは?って話。

人魚神社は普段から立ち入り禁止となっているのですが、豊年祭の時期に限られた者のみが入ることが許されているのです。

何か祭と関係がありそうですよね。

口外禁止なので、新城島の祭には多くの物騒な噂が付いてまわります。




3.キリスト祭|新郷村(青森県)
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【開催期間】毎年6月あたり(令和4年は中止)


青森県三戸郡新郷村。
この村には知る人ぞ知るキリストの墓があります。

日本とユダヤを裏付けるような話も多く、日ユ同祖論が証明される際には欠かせない神秘的な地域でしょう。


このキリスト祭はキリストの墓の周りで踊る盆踊りです。

「ナニャドヤラ(盆踊り)」と呼ばれていますが、意味不明な言葉ですよね。

「ナニャドヤ〜ラ〜 ナニャドナサレ〜テ〜」

そんな意味不明な歌詞と共に着物姿で踊る盆踊りですが、実はこれもヘブライ語に訳すとその意味が読み取れるという説があります。


ナニャドヤラはヘブライ語のナギッドヤラーが訛ったとされていて、

「ナギッドヤラー=主なる神は見給う」

という意味になります。



キリスト祭の面白いところはキリストが生涯最後の地に選んだのが青森県ってところですよね。


昭和の時代、神話で有名な武内宿禰の子孫や古代史研究家たちは新郷村に押し掛けたことがあります。


武内家の古文書によると、十字架で処刑されたキリストは弟のイスキリであり、キリストは刑を逃れ、アジア→ロシア→戸来村(新郷村の旧名)へやってきて地元の沢口家に嫁いだ話があります。

実際に沢口家の当主は外人顔であり、家のタンスに五芒星が印されていたりもしたそうです。

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新郷村の旧名「戸来村(へらいむら)」の語源は「ヘブライ」が訛ったものではないかとか言われている。










4.ケベス祭|岩倉八幡社(大分県)
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【開催期間】毎年10月14日



起源も由来も意味も不明の火祭り。
謎の仮面で顔を隠し、観客に向けて容赦なく火の粉を振り掛けるというもので、国指定の無形民俗文化財になっている。

実はケベス祭の起源もユダヤと関係しているのでは?とされている。

ケベスとは旧ヘブライ語で「子羊」という意味があるからだ。

なんにせよ抜群の火力と意味不明なこの感じ。

日本以外のどこかが発祥であってもおかしくはないだろう。





5.統人行事|東湖八坂神社(秋田県)
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【開催期間】7月7日


酒部屋で神格をまとった神人・スサノオノミコト役の人が御神牛(黒牛)に乗り、街を練り歩く祭。

写真を見ると大体スサノオノミコトはぐったりとしている。

それもそのはず。

意識がないのだ。

この祭が奇祭として扱われている理由は、サノオノミコト役の男性は事前に死ぬほど飲まされており、ほぼ意識不明状態であるということである。

意識がない状態で周囲に支えられて牛に乗り、街を歩いていても目玉となるイベントの時でもぐったりしたままなんだとか。





6.でやんな祭|隠岐島・西ノ島(島根県)
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【開催期間】12月


これもまたフシギな祭です。

祭当日は外部からの人の出入りが一切禁止され、島民も祭の最中は外出禁止。

家の窓から外を除くのもNG。

祭の最中に「あるもの」を見てしまうと目が潰れるという噂がある。

こんな奇祭なのに、でやんな祭に関する歴史文献は僅か9ページの論文のみ。

日本で唯一「でやんな祭」について書かれた論文によるとこんな感じらしい。


「でやんな祭」は元々島に住んでいた権力者が、自分の家の守護神を奉るために始めた私的なお祭り。

祭の最中に見てはいけない「あるもの」とは島の神主で、祭の最中に唯一外を歩くことができるのは神主とそのお供だけ。

神主とお供が「でやんなよー」(外に出るなよ)と島中に声をかけて歩き回り、この二人のみででやんな祭を執り行う。

祠に供えてある古い酒を、新しく酒と取り替えるのがでやんな祭の内容。



7.イザイホー|久高島(沖縄県)
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【開催期間】1978年が最後


久高島で12年に一度おこなわれる祭礼。琉球王国の時代より400年にわたって続いてきました。

巫女としての霊力を授かるため、久高島で生まれ育った30歳以上の既婚女性が神女(神職者)となるための就任儀礼。

しかし、最後に行われたのは1978年。

該当者がいないということで40年以上、今日まで行われていません。

この島の中で最も大切な拝所であるクボー御嶽など、立ち入りや写真撮影が禁止とされている場所もある本物の聖域です。

イザイホーは重要な祭祀として、クボー御嶽で行われるみたいですね。

最後に行われた1978年のフィルム映像がアップされていたので見たい人はどうぞ。